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トルコの今どき
 

関口:後半は、がらっと変わって現代トルコの最先端シーンを紹介してもらいます。

サラーム:3年前にイスタンブールへ行った時、目にした1枚のアルバムがメルジャン・デデの作品で、それを聞かせてもらったら、ネイとエレクトロニクスの合体した新鮮な音楽だったんですよ。これ何?って訊いても「スーフィーだ」って言われるばかりで。で、それが今のトルコで一番面白い音を送り出している Doublemoon レーベルのアルバムと出会ったキッカケでした。イスタンブールはコスモポリタンな街だから、いろいろ多様な文化が育って当然なんですよ、東京のように。

 

11: メルジャン・デデ「 Ab-I Hayat」

ヨーロッパでは売れっ子で、日本にも呼びたがっている人がいるんですけど、とにかくギャラが高い!

関口:どんな編成でライヴをやるんですか?

サラーム: 10 代のジプシー系ダルブッカ奏者2名、クラリネット、カーヌーンに舞踊(旋回)が2人、ですね。

 

12: ババズーラ&マッド・プロフェッサー「 Cecom 」

ハルクの楽器であるサズをエレクトリック化して、オリエンタル・ダブバンドを名乗る連中です。もともと Zen という、ソニック・ユースのサーストン・ムーアがプロデュースしたエクスペリメンタル・ロックなバンドにいたムラット・エルテルとパーカッションのレヴェント・アクマンによるユニットです。

関口:見かけはオールド・ロッカーですね。

サラーム: UK ダブのマッド・プロフェッサーと組んで2枚のアルバムを出しました。あくまでハルクをベースに新境地を開いてますね。

 

13: オリエント・エクスプレッションズ 「 Beats Of Pera 」

主役の DJ ヤクザは父親が外交官で、日本に 10 代の頃住んでいたので、日本の UFO (ユナイテッド・フューチャー・オーガニゼーション)や DJ KRUSH などの影響を受けた人です。イスタンブールに戻ってからはラジオ番組の制作や DJ もやってます。またハルクの大歌手サバハット・アクキラズやクルドの歌手などとも積極的に活動をともにしています。まるで 90 年代の渋谷系のような印象も受けますが、ベースにしているのはあくまでトルコの音楽です。

 

14: アイヌール 「 Ahmedo」

トルコでは被抑圧民であるクルドの女性歌手。その唱法はイランなどにも近い感じですね。辺境系トルコ音楽をリリースするレーベル Kalan からの作品です。

 

15: ブルハン・オチャル&トラキヤ・オールスターズ feat.Smadj
「 Ferace」

関口:彼には昨年末に細川さんと一緒に取材して、彼の故郷ケルクラレリにも同行したんですよ。なにしろたいへんな人気者で、地元では大ヒーローなんです。映画にも出ているし。彼には 03 年にベオグラードで会っていたんですが、ブルハンは会った途端に「ベオグラードで会ったよな!」と僕のことを覚えていたのにはビックリしましたね。

サラーム:パーカッショニストは記憶力が優れているらしいですよ。それとユダヤ系フランス人のスマッジがアルバム・プロデュースに加わっていて、実に抜けのいい音を作っています。

 

16: ハレム III「 Dub-The Buka」

サラーム:これはパーカッション(ダルブッカ、ジル、デフなど)だけの編成が面白いですね。インドとも共通性があるように思います。

 


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