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新世代・ミクスチャー音楽
 

15: 「ラ・プエルタ・イ・エル・エスペホ」ヘマ・イ・パベル

T :ヘマ・イ・パベルは現在スペインを拠点に活動している男女のデュオです。ヌエバ・トローバよりモダンで、フィーリンのようなエキゾチックさもあります。

K :聞いていてカエターノ・ヴェローゾ的な感覚をなんとなく感じたのですが。

T :キューバにとってブラジルはライバルであり、憧れであり、妬みもあるという関係です。ジューサなんかもそういう影響を受けていますよね。

 

16: 「バスタ・ビエン」アバナ・アビエルタ

T :ヌエバ・トローバにロックが入った趣きです。これも去年スペインで出たアルバムです。スペインのトゥルエバという監督が『カジェ 54 』というラテン・ジャズのドキュメンタリー映画を作っていますが、彼のレーベルからリリースされています。ヘマ・イ・パベルとともに、最近のアーバンな感覚を持った音楽を早い時期から演奏していた草分け的グループです。

 

17: 「ウン・ファンタスマ・グリス」フアン・カルロス・フォルメル

T :フアン・カルロス・フォルメルは在米のミュージシャンです。

K :ベースで弾き語りをするシンガー・ソングライターって感じですね。

T :彼はロス・バン・バンのフアン・フォルメルの息子です。やっぱり歌い方はキューバ人ならではのリズム感ですよね。

 

18: 「セ - ラメ・コモ・アジェ」インテラクティボ

T :インテラクティボは現在これらの新世代の核となっているバンドです。

K :リーダーのロベルト・カルカセースはジューサなどもバックアップしてますよね。

T :スキャット・ヴォーカルの達人ボビー・カルカセースの息子です。

K :先日ロベルトに「ミュージック・マガジン」誌で取材したんですけど、彼はキューバ人には珍しく(笑)なかなか視野の広い人物でした。

T :このサウンドを自身ではティンバ・ファンクと称しています。しかしよく聞くとリズムはモントゥーノそのものですよね。

K :ジューサのディスクはキューバでは庶民がなかなか買えないらしいですね。その話からも思ったんですけど音楽は聞き手があって成りたつ訳だから、キューバの

新しい動きとか、「どんなキューバ人が聞いているのか」つまり、国内の聞き手不在という基盤の危うさを感じないでもないのですが・・・。

T :いや売られていますよ。海外のアーティストとは交流も盛んだし、キューバでも皆活動はできますからね。スペインのバンド、オホス・デ・ブルッホは、昨年キューバでコンサートしましたし、彼らの新譜にもカルカセースはゲスト参加しています。海外との盛んな交流からキューバの新しい可能性がさらに見えるといいのですが。

 

19: 「キエロ」フリー・ホール・ネグロ

T :スペインのテルマリーという女性ラッパーから直接もらった CD(-R) です。バックがアフロ・ビートっぽくってフェラ・クティみたいなサックスも入ってて驚きました。キューバにはアフリカものがなかなか届かないんです。このフリー・ホール・ネグロも昨年スペインでアルバムを発売しました。テルマリーは今は在籍していませんが、ラップとポエトリー・リーディングの中間のような特徴的なラップを聞かせ、ソロ・アーティストとして『クール・クール・フィーリン』にも参加しました。もうすぐオホス・デ・ブルッホもゲスト参加した初ソロ・アルバムも発表されます。

 

20: 「ブレン・ブレン・ブレン」カルリーニョス・ブラウン&ベボ・バルデース

T :ブラジルのカルリーニョス・ブラウンと、 90 歳近いピアニスト、ベボ・バルデスの共演です。これもトゥルエバ監督の映画『カンデアルの奇跡』のサントラの中からの一曲です。

K :伝説のパーカッショニスト、チャノ・ポソの有名な曲ですが、ブラジルのノルデスチ(北東部)とキューバのリズムの見事な合体ですね。こういうのがもっとたくさんあってもいいですよね。

 



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